※2019年5月7日:本文一部修正
インスタやツイッターを見ていると、万年筆で手帳に書き込みをしている方、結構多いですよね。
私は文房具が大好きで、10年程前から万年筆を使っています。
インスタやツイッターをみていると万年筆を使ってみたいという人が増えてきましたが、万年筆って
- 「書きにくそう」
- 「お手入れが面倒」
- 「なんだか敷居が高い」
- 「万年筆って高いものしかないんでしょ?」
という声をよく耳にします。
でも、実際に文房具店で万年筆を見てみると1000円前後から購入することができるんですよ!
それに一度買うと何年も使うことができ、使えば使うほど好きなっていく、自分の手になじむ筆記具なんです。
今回は万年筆の魅力をお伝えすると共に、5000円以内、10000円前後で購入することができる万年筆、さらに、私が愛用している万年筆もじっくりご紹介させていただきます!
万年筆に興味がある、気になっている、ほしいな、という方、ぜひ参考にしてみてくださいね。
実際に私が使っている万年筆3本をご紹介します!
まず、実際に私が使っている万年筆3本を詳しくご紹介します。
使っているといっても、さらっとメモを取る程度ではシャープペンやゲルインキのペンを使っていて、日記や手紙を書く時に万年筆を使っているので使用頻度はそれほどなのですが、この3本はお気に入りです。
LAMY safari(ペン先:EF)
文房具好きの方だったら、多くの方が知っていると思います、ラミーのサファリ。
私はサファリが初めての万年筆でした。
万年筆に興味をもったのが、10年程前。
当時妊娠中で暇だったので文通を始め、それがきっかけで万年筆に興味を持ちました。
こちらのペン先はスチール製の鉄ペン。
見た目はプラスチック製で遊び心を感じさせる、かわいくておしゃれな1本です。
握りやすいようにグリップが緩やかな三角形になっていて、筆記時の持ち方が自然に身につく型です。
インクはコンバーターでもカートリッジでも使えますが、私はカートリッジを使っています。
他の万年筆と比べてキャップの開け閉めが楽な点も気に入っています。
他社の万年筆はネジ式のキャップが多いですが、ラミーはキャップを引っ張るだけです。
プラチナ センチュリー(ペン先:UEF)
私が持っているのはブラックダイヤモンドでペン先は大型14金ロジウムフィニッシュというものです。
メーカー希望小売価格:15000円+税
こちらは購入する際、かなり店頭で迷いました。
極細のEFと超極細のUEFのどちらがいいか…
細字の方が好みなのですが、UEFだと万年筆で文字を書く時にカリカリ…といった書き心地。
他に持っている万年筆はEFが多いので、センチュリーはUEFを選びました。
実際に書いてみると、上記画像のような感じです。
5ミリ方眼の用紙に書き込んでいますが、結構細く、EFと比べるとどれだけ細いのかわかりやすいかと思います。
こちらは、主に手帳に書き込む時に使用しています。
プロギアシグマ
浮き上がるような錨マークのエンブレム、錨モチーフのクリップ、バイカラーのペン先が特徴のプロフェッショナルギア シグマ
プロフィットと並ぶ、セーラーの代表モデルとなりました。
こちらも店頭で試し書きをして、悩んで悩んで購入した1本
ペン先はEFです。
先ほどご紹介したセンチュリーは大型ペン先でしたが、こちらは中型のペン先、バイカラーといって、シルバーとゴールドの2色になっています。
このバイカラーが気に入って購入しました。
書いた感じはサラサラと、センチュリーよりもなめらかに書くことができるような気がします。
こちらも手帳や付箋を書く時に愛用しています。
>>セーラー万年筆公式サイト プロフェッショナルギアΣ スリム 銀
初心者におすすめ!5000円以内で買える万年筆 ベスト3
ではここで、万年筆歴10年の私が初心者さんにおすすめの、リーズナブルな価格の万年筆を3つご紹介します!
《プラチナ万年筆》プレピー
《画像引用元:プラチナ万年筆公式サイト プレピー》
コスパ抜群!万年筆を試してみたいならこちら!プレピーがおすすめです!
累計1000万本達成
- 強弱のある文字が書ける
- カートリッジ、コンバーターの両方が使える
- 万年筆の良さが味わえるのに500円以下とリーズナブル!
ペン先は
- EF(400円+税)
- F(300円+税)
- M(300円+税)
センチュリー同様に、スリップシール機構採用で、インクの水分が蒸発しにくい加工がされています。
リーズナブルな価格なのに、コンバーターを使って様々なインクを楽しめるのも、プレピーがおすすめの理由の一つです。
ハローキティデザインのプレピーも販売されています。
文房具店に行くと試し書きができるところが多いので、ぜひ一度お手に取ってみてください。
《パイロット》カクノ
シンプルだけど、どこか可愛らしい。
初めての万年筆が愛着のあるペンになる、使いやすい万年筆、カクノ
樹脂製で軽くて疲れにくく、ペン先は同社で3000円で販売されているコクーン同様のものを採用しているので、気持ち良く書く事ができます。
- 書くことが楽しくなる、ペン先には笑顔のマーク
- キャップが開けやすいように、指を書けるくぼみがついている
- 軸もキャップも六角形、えんぴつのように転がりにくく持ちやすい
- 三角形のグリップで自然と正しい持ち方に
お値段は1000円+税
ペン先はEF・F・Mの3種類
カートリッジ、コンバーターの両方が使えるので、コンバーターでお好みのインクを使うことも!
本体カラーは11色、お好みの色をお選びいただけます。
初めての万年筆におすすめなので、私はカクノを娘にプレゼントしました。
筆圧が強く、えんぴつを持つときにすごく力が入っているのですが、正しい持ち方が身に付きと程よい筆圧で文字が書けるようになればいいなと思っています。
お子さんが興味があるのでしたら初めての万年筆に、カクノ、おすすめです!
《パイロット》コクーン
《画像引用元:パイロット公式サイト コクーン》
2013年グッドデザイン賞受賞
コクーンは金属製の軸が使われており、3000円ですが高級感があります。
普段使いはもちろん、ビジネスシーンで使っても違和感がありません。
また、軸の中央がやや太めになっているので、手のひらにぴったりフィット、握った時の収まりが良く、適度な重みでさらさらと文字を書く事ができます。
お色は全8色
- ブラック
- オレンジ
- ホワイト
- シルバー
- ブルー
- ボルドー
- チタン
- メタリックグレー
ペン先はFとMの2種類
こちらもカートリッジ、もしくはコンバーターをお使いいただけます。
ちょっと奮発!10000円前後で買えるおすすめ万年筆 ベスト3
《パイロット》カスタム74 10000円+税
《画像引用元:パイロット公式サイト カスタム74》
私がプロギアシグマを買う時に、悩んだ1本
太目で握りやすい軸で本格的な書き味を持った1本で、スタンダードモデルですが、様々なペン先からお好みの1本が選べるのが特徴。
お色は全3色
- ブラック
- ディープレッド
- ダークブルー
ペン先はEF・F・SF・FM・SFM・M・SM・B・BB
カスタム74の試筆ができる店舗はこちらから検索することができます
>>カスタム74試筆台(万年筆試筆台) 設置店のご案内
《プラチナ》センチュリー 10000円+税
《画像引用元:プラチナ万年筆 センチュリー》
私も使っているセンチュリーですが、10000円で購入できるものがこちらの3色
- ブラックインブラック
- シャトルブルー
- ブルゴーニュ
ペン先は超極細・極細・細字・細軟・中字・太字・極太の6種類
こちらもスリップシール機構がセットになった高機能万年筆!
店頭で試し書きができるところが多いので是非一度お手に取ってみてください!
他にも15000円前後で購入できるものや、万年筆と同様のデザインのボールペン・シャープペンが発売されています。
《セーラー万年筆》プロフィット スタンダード 12000円+税
《画像引用元:セーラー万年筆公式サイト プロフィットスタンダード》
アクリル樹脂の軸で、なめらかでしっとりの触り心地
軸は太め・短めで女性も持ちやすいフォルムです。
お色は4色
- マルン
- アイボリー
- ブラック
- ブルー
ペン先はブルー・アイボリー・マルンの3色が以下の2種類
- 細字
- 中字
ブラックは以下の7種類から選ぶことができます。
- 極細
- 細字
- 中細
- 中字
- 太字
- ズーム
- ミュージック
インクはカートリッジかコンバーターをお使いいただけます。
>>セーラー万年筆公式サイト プロフィットスタンダートブラック
万年筆とは?
ではここで簡単に万年筆がどんなものなのか解説していきます。
万年筆はペン軸の内部に入れたインクが毛細管現象によって溝の入ったペン芯を通じ、ペン先に供給されるような構造の筆記具。
ボールペンと比較すると
- 筆圧が低くても筆記ができるので、長文を書いていても疲れにくい
- ペン先の設計により、様々な書き味・筆跡が楽しめる
- 好みのインクを使うことができる
- メンテナンスが面倒
といった特徴がありますが、使い続けることで所有者特有の癖がつき、自分になじんだ、自分だけの1本になります。
万年筆 4つの魅力
では次に私が感じる万年筆の魅力 4つを詳しくご紹介します!
- 書き込ごち
- 文字の美しさ
- 長く使える
- 自分だけの1本になる
書き込ごち
あなたは万年筆で文字を書いたことがありますか?
文具店での店頭で試し書きができることが多いので、まだ書いたことがないという方はぜひ一度試し書きをしてみてください。
万年筆はほとんど筆圧が必要なく、流れるようにスラスラという感覚で文字を書く事ができます。
私が初めて万年筆で文字を書いた時に、ボールペンでは味わえないこの書き心地に驚き、感動しました。
初めて万年筆を手にした当時、文通をしていて、お手紙を万年筆で書いていましが、長文を書いていても手が疲れにくく
ボールペンで書くのとは違った書き心地が楽しくて、何枚もお手紙を書いていた記憶があります。
文字の美しさ
万年筆で文字を書くと、線の強弱や色の濃淡がでます。
これはボールペンでは出せない、万年筆独自の味わい。
筆圧によって文字の太さやインクの出方が変わってくるので「文字の止め・はね・はらい」をとても美しく表現してくれます。
それから、これは私だけかもしれませんが、ボールペンで書くのと万年筆で書くのでは、万年筆の方がキレイな字が書けるような気がします。
長く使える
他のボールペンも、インクがなくなれば替え芯を入れて使うことができ、長く使うことができるのですが、もし壊れてしまったら買い替えることになります。
ボールペンって1本数百円なので、壊れたら修理ではなく買い替えという感じですよね。
でも万年筆は壊れたら修理してもらうことができますし、その時の気分によってインクの色を変えることができます(インクを変える前に洗浄が必要ですが)
文具店では、定期的にペンクリニックという万年筆の洗浄やお手入れ、簡単な修理をしてくれるイベントを開催している店舗もありますし
メーカーに問い合わせて修理をお願いすることも可能です。
その時の気分によってインクを変えたり、壊れたら直してもらったりして、末永くお付き合いできるのも万年筆の魅力の一つ。
長年愛用して、自分の手に馴染んだ万年筆って、すごく素敵ですよね。
自分だけの1本になる
万年筆は、筆圧の強弱、利き手などにより、ペン先の擦れ具合が変わり、使っていくとどんどんと自分の書き癖がついていって、自分だけの1本になります。
例えるならば、革の手帳がしっとりと手になじむような
日々使っている靴が歩き癖によって片方のかかとだけすり減ってしまうような
使っていくことで、自分だけのものとなる万年筆
お手入れする手間はありますが、大切に扱い、大事に育てていくことで、自分だけの1本になっていきます。
私は万年筆で文字を書く時の滑らかな書き心地も、洗浄したりインクを入れ替えたりする時間も好きです。
万年筆のデメリット
次に万年筆の6つのデメリットをご説明しましょう。
以下の6つのデメリットは、人によってはデメリットと感じないかもしれません…
- 定期的なお手入れが必要
- 使わないと乾燥してしまう
- インクの補充が必要
- 筆記時の筆圧に気を付ける
- 紙によっては裏移りや文字がにじむことがある
定期的なお手入れが必要
末永く、万年筆とお付き合いをしていくためには、定期的なお手入れが必要です。
お手入れといっても、インクを変える時、新しいカートリッジを使う時など、1か月~半年に1回程度、ペン先を外してお湯に浸し、洗浄してあげることです。
もちろん、毎日使ってあげることが、万年筆の最大のお手入れだといわれていますが、それでも定期的なお手入れをしてあげます。
万年筆が好きな方、私もですがそのお手入れの時間も楽しみですし、万年筆を使い醍醐味だと仰る方もいますので、人によってはデメリットと感じないかもしれませんね。
使わないと乾燥してしまう
万年筆は、乾燥に弱く使わないと、中でインクが固まってしまいます。
インクを入れたまま、しばらく使っていない万年筆は、中でインクが固まってしまったり
カートリッジの中身が蒸発してしまうことも。
中のインクの水分が揮発して、染料分が万年筆の内部構造にこびりつくと、インククリーナーセットを使っての洗浄や、メーカー宛に分解洗浄依頼をしなくては使えない状態になることもあるので、しばらく使う予定がなければ、洗浄してインクを入れない状態で保管しておくことをおすすめします。
プラチナの万年筆の一部の商品にはスリップシール機構という、インクが乾きにくい加工がされており、インクを入れてしばらく経っても乾きにくいものもありますが
そのような加工がされていても、しばらく使わないのであれば洗浄して保管するのが良いと思います。
インクの補充が必要
当然のことなのですが、インクがなくなれば補充しなくてはいけません。
インクを補充する方法は
- カートリッジを利用する
- コンバーターを利用する
と2種類。
コンバーターを使ってインク補充する際に手が汚れてしまうことがありますし面倒だと思う方もいると思いますが、カートリッジでしたら差し替えるだけなので手軽です。
インクを補充するその時間も、万年筆を使う楽しみの一つとお考えただければデメリットにはならないかと思います。
筆記時の筆圧に気を付ける
万年筆は力を入れずにサラサラと文字を書く事ができます。
あまり力を入れすぎてしまうと、ペン先が割れてしまうこともあるそうです。
リラックスして持つことを意識して使って頂きたいのですが、万が一ペン先が割れてしまった場合は、ペンクリニックやメーカーに修理を依頼することもできます。
紙によっては裏移りや文字がにじむことがある
実は紙と万年筆の相性があり、紙質によってインクがにじんでしまうことや、裏抜け・裏移りしてしまうことがあります。
普段お使いのノートや手帳とインクとの相性がよければよいのですが、そうでない場合、使い勝手が悪くなってしまいますのでご注意を。
ノートや手帳を選ぶ時にインクがにじまない・裏移りしないものを選んでみてください。
万年筆の選び方 5つのポイント
初めて万年筆を使う方が、万年筆を選ぶには5つのポイントがあります。
扱いが難しい万年筆もありますので、ぜひ以下の5つのポイントを参考に万年筆を選んでみましょう。
- 国内メーカーの万年筆を選ぶ
- 予算と好み
- 軸の太さ
- ペン先の太さ
- ペン先の素材
- インクの補充方法
国内メーカーの万年筆を選ぶ
店頭で販売されている万年筆をみてみると
- モンブランやパーカー、アウロラ、デルタ、ペリカン、ラミーなどの海外メーカー品
- パイロットやセーラー、プラチナ、ぺんてる、オートなどの国内メーカー品
の2種類に分けられます。
海外メーカーの万年筆はおしゃれなデザインのものが多く、認知度も高いですよね。
モンブランの万年筆は高額でなかなか手がでないのですが憧れです。
かっこいいですし、持っているとモチベーションも上がりそうな海外メーカーの万年筆ですが、初心者の方はなるべくでしたら国内メーカーの万年筆を選びましょう。
なぜ、海外メーカーのはおすすめできないのかというと…
海外のメーカーで作られている万年筆は、アルファベットなど画数が少ない文字を書くことを前提で作られており、太めのペン先のものが多いのです。
漢字のように画数が多い文字を太いペン先で書いてしまうと、文字が書きにくいというのでしょうか、うまく書けません。
国内メーカーの万年筆の場合は、当然画数が多い文字を書くことを想定して作られていますので、初心者の方でも文字が書きやすいです。
後ほどご紹介しますが、プラチナのセンチュリーという万年筆は極細の万年筆があり、本当に細くて、手帳など小さな面積に細かい文字を書き込むのにもぴったりです。
私が初めて買った万年筆はドイツのラミーというものでしたし、絶対国内メーカーのものを選んで!というわけではありませんが
「どのようなものに書きたくて万年筆を買うのか」を考えて選んでみましょう。
予算と好み
万年筆は、安いものだと300円前後から、高いものだと数十万、数百万円のものがありますが、初めて使う万年筆でそこまで高いものは必要ないと思います。
まずはリーズナブルなものから試してみても良いでしょう。
実際、私の周りでも1000円程度で買える「カクノ」を使い始めて、どんどん万年筆にはまっていき、今では何本も万年筆を所有している友人がいますよ。
軸の太さ
長時間筆記する場合は、軸が太い万年筆の方が適しているといわれていますが、日常使い、手帳に書き込んだりメモを取る程度では長時間使い続けるとは言えませんよね。
実は軸が太い万年筆は断続的に使用するのには向いていません。
長時間なにか書くために万年筆を買うという方以外は、軸が細めの万年筆を選ぶのが無難です。
書き心地や書いている間の疲れにくさもありますが、細い軸の万年筆は持ち運びも便利。
ペンホルダーにすっと収まりますし、持ち運んでいても邪魔にならないですよね。
ペン先の太さ
万年筆を選ぶ際に大切なポイントとなるのがペン先、ボールペンやシャープペンでいうと芯の太さのことです。
万年筆のペン先には素材の違いの他、太さにも違いがあります。
太いものから細いものまで種類が多く、お使いになる用途に合わせ、ペン先を選びましょう。
一般的な各メーカーのペン先は以下の表記となっています。
EF(極細) |
細い線がクリアに書けて簿記やシステム手帳への書き込み用として人気 |
---|---|
F(細字) |
一般的な細字用でノートや手紙を書く際に最適な太さです |
MF(中細) |
手紙や日記などに適しており、年齢を問わずにお使いいただけます |
M(中字) |
一般的な中字、汎用性が高く幅広く使われる定番品 |
B(太字) |
太字用でチェックやサイン用に |
Z(ズーム) |
筆記角度により細字から太字まで自在に書ける |
MS(ミュージック) |
本来は楽譜用だがデザイン文字にも適しており、人気が高まっている |
《引用先:セーラー万年筆 公式サイト》
ペン先の素材
万年筆のペン先に使われる素材によって書き心地が変わってきます。
ペン先の素材が、万年筆選びの重要なポイントの1つになっていますが、どういった素材のものが良いのでしょうか。
万年筆に使われているインクは、強酸性・アルカリ性の化学薬品のようなもので、腐食しやすくなっており、それを防ぐために、万年筆には主に金とステンレスが使われています。
金のペン先とは
《引用先:セーラー万年筆 公式サイト プロムナード》
金を使用したペン先の万年筆は、柔らかく、なめらかな書き味が特徴
純金である24金は柔らかく、ペン先として使うには難しいため主に14金と18金が使われています。
ステンレスのペン先とは
《引用先:セーラー万年筆 公式サイト レグラス万年筆》
腐食に強く、リーズナブルな価格の万年筆に使われているのがステンレス。
金に比べると、腐食への強さや柔らかさは劣りますがコスパに優れており、量産にも向いています。
中には金メッキを施したステンレス素材の万年筆というもおのもあります。
ステンレスのペン先は硬い書き味が特徴、柔らかいものは書きにくいという方はステンレスのペン先のものを試してみるのも良いですね。
インクの補充方法
万年筆はインクを補充して使います。
補充方法は以下の3種類
- カートリッジ式
- コンバーター式
- 吸引式
カートリッジ式
《引用先:セーラー万年筆 公式サイト》
手や衣類などを汚すことなく、手軽にインク交換ができるカートリッジ式は
ボールペンの替え芯をイメージしてもらえるとわかりやすいかと思います。
カートリッジは1箱10本程度200円前後で販売されているものが多く、インクがなくなったら軸に差し込んで使います。
カートリッジとコンバーターの両方を使うことができる万年筆が多いですが初心者だという方は、カートリッジ式のものを選ぶのが無難です。
コンバーター式
《引用先:セーラー万年筆 公式サイト》
コンバーター式は使用できるインクの種類がとても多く、インクを補充する時にペン内部を掃除することができるのがメリット。
コンバーターと万年筆本体が別になっているためコンバーターが劣化したらコンバーターだけ買い替えればよいので修理に出す必要はありません。
コンバーターとお気に入りのインクを購入する初期費用はかかってしまいますが、長い間使うとなるとコスパに優れているインクの補充方法です。
吸引式
《引用先:セーラー万年筆 公式サイト》
吸入式とは、万年筆内部にインクを吸入するためのものが内蔵されているものです。
ボトルインクにペン先をつけてインクを吸入する方法で、コンバーター式やカートリッジ式と比べると一度に多くのインクを補充することができます。
万年筆が考案されたころから用いられている方式で、現在では、高額な万年筆を中心に吸入式を取り入れているものが多いです。
カートリッジやコンバーターと比べると、若干手間はかかりますが、その手間が万年筆の醍醐味だと、万年筆にこだわりがある方から人気の種類となっています。
万年筆まとめ
いかがでしたか?
万年筆はペン軸の内部に入れたインクが毛細管現象によって溝の入ったペン芯を通じ、ペン先に供給されるような構造の筆記具。
- 筆圧が低くても筆記ができるので、長文を書いていても疲れにくい
- ペン先の設計により、様々な書き味・筆跡が楽しめる
- 好みのインクを使うことができる
- メンテナンスが面倒
といった特徴がありますが、使い続けることで所有者特有の癖がつき、自分になじんだ、自分だけの1本になります。
インクはボールペンでいうと替え芯のようなもので
以下の3種類のいずれかの方法で補充して使っていきます。
- カートリッジ式
- コンバーター式
- 吸引式
一番お手軽なのはカートリッジ、インクがなくなったら差し替えるだけです。
コンバーターや吸引式では、様々な色のインクを使う楽しみがありますね。
万年筆愛用歴10年の私が普段使っているのは
- LAMY safari
- プラチナ センチュリー
- セーラー万年筆 プロフェッショナルギアΣスリム銀
の3本
初めて万年筆をお使い頂く方には
《プラチナ万年筆》プレピー
《パイロット》カクノ
《パイロット》コクーン
がリーズナブルな価格、なおかつ書きやすく普段使いにもおすすめです。
万年筆は、300円前後から買えるものもあれば、10万円、30万円、それ以上のお品もあります。
高ければよいというものではありませんし、じっくりと試し書きをしてご自身の手に合う1本をみつけてくださいね。
また、万年筆はカートリッジを使い、お好みのインクで文字を書くのも楽しみの一つ。
インクはパイロットやセーラー、ペリカン、モンブラン等、色々なブランドから発売されており
黒やブルーブラック、ブラウンといった定番色だけではなくて、宝石や自然の風景がモチーフとなった色もあります。
お気に入りの万年筆、お気に入りのインクでお手紙や日記、手帳に書いたりするのも楽しそうですね。
以上、【万年筆愛用歴10年】万年筆好きが教える初心者におすすめ万年筆ベスト3でした。