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JAPANNEXTモニター設定おすすめ完全ガイド!画質激変の手順

高スペックなパネルを搭載しながらも驚きのコストパフォーマンスで人気のJAPANNEXTモニターですが、購入して最初に電源を入れたとき、画面が白っぽかったり色が変だと感じて戸惑ったことはありませんか。実は私自身も、初めて4Kモデルを導入した際にその初期設定のクセに驚かされました。しかし、適切な設定を行うことで、このモニターは価格以上の素晴らしい映像美を発揮するポテンシャルを秘めています。

本記事では、40代の私が実際に試行錯誤してたどり着いた、JAPANNEXTモニター設定のおすすめ手順や、PS5などのゲーム機に最適な設定方法、そして取扱説明書だけでは分かりにくいOSDメニューの操作などを分かりやすく解説します。正しい設定で、あなたのモニター本来の実力を引き出していきましょう。

  • JAPANNEXTモニター特有の操作しにくいボタンやメニューの仕組み
  • 画面が白っぽく見える原因であるRGBレンジの修正方法
  • ゲームや映画など用途に合わせた具体的な推奨設定値
  • PS5で120HzやHDRがうまく動作しないときの対処法

画質改善!JAPANNEXTモニター設定のおすすめ手順

JAPANNEXTのモニターは、ユーザー自身が調整を行うことで真価を発揮する「未完のキャンバス」のような側面があります。ここでは、多くのユーザーがつまずきやすい基本的な操作方法から、画質を劇的に改善するための必須設定について、私の経験に基づき順を追って解説していきます。

わかりにくいボタン操作とOSDメニュー攻略法

JAPANNEXTモニターの設定を行おうとした際、最初の壁となるのがOSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)メニューの操作性です。多くのモデルではベゼル(画面の枠)の下部や背面に物理ボタンが配置されていますが、これらがあまり直感的ではないことが多いのです。

例えば、一般的な感覚では「E(Enter)」ボタンが決定キーだと思いがちですが、JAPANNEXTの多くのモデルでは「M(Menu)」ボタンが決定・選択の役割を果たします。逆に「E(Exit)」ボタンはキャンセルや戻る動作に加え、単体で押すと入力信号(HDMIやDisplayPortなど)の切り替えになってしまうため、設定中にうっかり押して画面が真っ暗になる…というトラブルが頻発します。

また、メニューが表示されていない状態で「▼」ボタンを押すと、いきなり大音量のボリュームバーが表示されて驚くこともありますし、「▲」ボタンがゲーム用の照準線(クロスヘア)のショートカットになっていて、消し方が分からず焦ることもあります。まずは、以下の基本操作を頭に入れておくと、ストレスなく設定が進められます。

ボタン記号 メニュー非表示時の機能 メニュー表示時の機能
M (Menu) メニュー起動 決定 / サブメニューへ進む
▼ (Down) 音量調整 (Volume) 項目移動 (下) / 数値減少
▲ (Up) クロスヘア (LOS) 表示 項目移動 (上) / 数値増加
E (Exit) 入力信号切替 (Source) 戻る / キャンセル / 階層を上がる
⏻ (Power) 電源 ON/OFF 電源 ON/OFF

モデルによってボタン配置や名称が異なる場合がありますが、基本的なロジックは共通していることが多いです。「Mで決定、Eで戻る」というクセさえ掴めば、設定はぐっと楽になりますよ。

画面が白っぽい時はRGBレンジ設定を確認

「せっかく新しいモニターを買ったのに、全体的に霧がかかったように白っぽい」「黒色がグレーに見える」といった現象に悩まされていませんか?これはモニターの故障ではなく、パソコンとモニターの間で「RGBレンジ(ダイナミックレンジ)」の認識にズレが生じていることが最大の原因です。

HDMI接続の場合、映像信号にはテレビ放送などで使われる「リミテッドレンジ(16-235)」と、PCモニターで使われる「フルレンジ(0-255)」の2つの基準が存在します。JAPANNEXTの一部のモニターは、PCに接続した際に「私はテレビ信号も受け取れます」という情報を送ってしまうことがあり、これを受けたPC側のグラフィックボード(NVIDIAやAMD)が、親切心で「リミテッドレンジ」を出力してしまうのです。

しかし、モニター側はPC用の「フルレンジ」を期待して待っています。その結果、PCが送る「真っ黒(信号レベル16)」を、モニターは「濃いグレー」として表示してしまい、全体が白浮きしたような画質になってしまうのです。

解決策:信号チェーンを統一する

この問題を解決するには、PC側とモニター側の設定を「フルレンジ(Full / 0-255)」に統一する必要があります。

  • PC側(NVIDIAの場合):NVIDIAコントロールパネル > 解像度の変更 > 出力のダイナミックレンジ を「フル」に変更します。
  • モニター側:OSDメニューの「Picture」や「設定」タブにある「HDMI Black Level」や「Black Level」を確認し、「High」「Full」または「0-255」に設定してください。

この設定を見直すだけで、まるで霧が晴れたようにクッキリとした黒と鮮やかな色が蘇ります。画質調整を行う前に、必ずチェックしておきたいポイントです。

設定できないグレーアウト項目の解決策

「明るさを調整したいのに、輝度の項目がグレーになっていて選択できない!」というのも、JAPANNEXTユーザーからよく聞かれる悩みの一つです。これは故障ではなく、モニター内部の制御チップによる「排他制御」が働いているためです。

モニターには様々な機能が搭載されていますが、論理的に共存できない機能があります。例えば、「HDR(ハイダイナミックレンジ)」は映像製作者が意図した明るさを絶対値として再現する規格ですので、モニター側で勝手に輝度を変更することは規格上許されません。そのため、HDR信号を受信している間やHDRモードがオンになっている間は、輝度やコントラスト、色温度の設定がロック(グレーアウト)されます。

同様に、「sRGBモード」を選んでいる場合は正確な色再現を優先するため色調整がロックされますし、「ECOモード」がオンになっていると消費電力を抑えるために輝度アップができなくなります。

設定を変更したい場合のチェックリスト

もし設定項目がグレーアウトして困ったときは、以下の設定を確認し、一時的にオフ(またはスタンダード)に切り替えてみてください。

  • HDR設定:オフにする(Windows側のHDR設定もオフにする必要があります)
  • 画像プリセット:「Standard」や「User」に戻す(FPSモードやRTSモードなどは一部機能が固定されます)
  • ECOモード:オフにする
  • MPRT(低残像モード):オフにする(黒挿入技術を使うため輝度が固定されることがあります)

目に優しい輝度とコントラストの最適値

工場出荷時のモニター設定は、店頭デモで少しでも綺麗に見せるために、輝度(明るさ)が非常に高く設定されていることがほとんどです。また、色温度も青白く設定されていることが多く、このままの状態で長時間作業をすると、強烈な光とブルーライトで深刻な眼精疲労を引き起こしかねません。40代になると目の疲れは肩こりや頭痛にも直結しますので、適切な調整が必須です。

一般的なオフィスの照明環境(300〜500ルクス)において、モニターの推奨輝度は120cd/m²(ニト)前後と言われています。JAPANNEXTのモニターで言うと、機種にもよりますがOSDの輝度設定値で「30〜60」の範囲まで下げてちょうど良いくらいです。「100」のまま使っている方は、まずは半分以下まで下げてみてください。

また、コントラストに関しては、上げすぎると「白飛び」が発生して雲のディテールなどが消えてしまいますし、下げすぎると画面全体が眠たい印象になります。基本的にはデフォルトの「50」前後が、デジタル信号の入力と出力が1:1になる基準点であることが多いです。

調整のコツ:白い紙と比較する

部屋の照明の下で真っ白な紙を机に置き、モニターに白画面を表示して見比べてみましょう。紙の明るさとモニターの明るさが同じくらいに見えるように輝度を下げると、目への負担が最も少なくなります。

色が変な場合の正しい色温度とユーザー設定

モニターの色味を決める「色温度」も、初期設定では「9300K(Cool/寒色)」などの青白い設定になっていることが多いです。これは一見すると画面が明るくシャープに見えるのですが、写真編集などで色が正しく判断できないだけでなく、ブルーライト成分が多いため目にも優しくありません。

正しい色(自然な太陽光の下での白)に近づけるには、色温度設定を「6500K」または「Normal」「sRGB」に変更することをおすすめします。普段青白い画面に慣れていると、最初は「なんだか黄色っぽくて尿液晶みたいだ」と感じるかもしれません。しかし、これこそが国際的な標準規格(sRGBやRec.709)で定められた「正しい白」なのです。数時間も使っていれば、人間の目は順応して、この色が自然な白に見えてくるはずです。

もし、それでも「どうしても黄色すぎる」と感じる場合や、逆に「赤みが強い」と感じる場合は、OSDの「User(ユーザー設定)」を使ってRGB(赤・緑・青)のバランスを微調整しましょう。

手動キャリブレーションの目安(IPSパネルの例)

JAPANNEXTのIPSパネルにおける、自然な白を作るための調整例です。個体差はありますが参考にしてください。

  • 赤 (Red):50(基準として固定)
  • 緑 (Green):48〜50(緑被りする場合は少し下げる)
  • 青 (Blue):45〜52(LEDは青が強いので、少し下げると落ち着いた色になります)

用途別JAPANNEXTモニター設定のおすすめプロファイル

基本的な画質調整が完了したら、次は用途に合わせた特化設定を行いましょう。FPSゲームで勝ちに行くのか、映画の世界観に没入したいのか、あるいはPS5の性能をフルに引き出したいのか。シーンに応じた最適なプロファイルを提案します。

PS5で120HzやHDRを有効にする設定

HDMI 2.1に対応したJAPANNEXTの4Kモニター(JN-IPS28G144UHDRなど)は、PS5用としても非常に優秀です。しかし、ただケーブルを繋いだだけでは、120Hzの滑らかな映像やHDRの美しい色彩を楽しめないことがあります。

まず陥りやすい罠が、「PS5のホーム画面は常に60Hzで動作する」という点です。モニターのメニューで現在の周波数を確認しても「60Hz」と表示されるため、「設定が間違っているのでは?」と不安になりますが、これは正常な動作です。フォートナイトやCall of Dutyなど、120Hzに対応したゲームを起動し、ゲーム内の設定で「120FPSモード」をオンにした瞬間に、初めてモニターが120Hz駆動に切り替わります。

項目 PS5側の設定 モニター側の設定
VRR (可変レート) 「自動」&「未対応のゲームに適用」 FreeSync / Adaptive-Sync を「ON」
HDR 「常にオン」または「対応時のみオン」 HDR設定を「オート (Auto)」
解像度 自動(または2160p) -

注意点

モニター側の「FreeSync / Adaptive-Sync」がオフになっていると、PS5側でVRR(可変リフレッシュレート)の項目がグレーアウトして選択できません。必ずモニター側の同期機能をオンにしてからPS5の設定を行ってください。

FPSゲームで残像を抑えるオーバードライブ

Apex LegendsやValorantなどの競技性の高いFPSゲームでは、敵の動きをクッキリと捉えるために「応答速度」が重要になります。JAPANNEXTモニターには、液晶の反応速度を電気的にブーストする「オーバードライブ(Overdrive / Response Time)」機能が搭載されています。

「応答速度は速ければ速いほど良い」と考え、設定を「High」や「Ultra Fast」にしたくなりますが、ここには落とし穴があります。オーバードライブを強くしすぎると、電圧のかけすぎによって色が目標値を通り越してしまう「オーバーシュート」という現象が発生します。これにより、動く敵の輪郭が白く光ったり、奇妙な影(逆残像)が見えたりして、逆に見づらくなってしまうのです。

私のおすすめ設定は、ズバリ「Middle(中間)」です。最もバランスが良く、自然に残像を減らしつつ画質の破綻を防いでくれます。もし「High」にしていて画面のチラつきや違和感を感じているなら、一度設定を下げてみてください。視認性が向上するはずです。

敵を見やすくするブラックイコライザー調整

暗い洞窟の中や建物の影に潜んでいる敵が見えなくて撃ち負けた経験はありませんか?そんな時に役立つのが「ブラックイコライザー(Black Equalizer)」や「シャドウコントロール」と呼ばれる機能です。

この機能は、画面の明るい部分はそのままに、暗いグレーの部分だけを持ち上げて明るく表示するガンマ補正技術です。これを強める(数値を上げる)ことで、暗闇に紛れた敵のシルエットが浮き上がるように見えるようになります。

ただし、副作用として黒色がグレーになり、映像全体のメリハリ(立体感)は失われます。そのため、以下のように使い分けるのがおすすめです。

ブラックイコライザーの推奨設定

  • FPS / 競技ゲーム:「High」または数値高め(10〜15)。画質よりも「敵を見つけること」を最優先します。
  • RPG / 映画鑑賞:「0」または「Low」。制作者が意図した光と影の表現を崩さないよう、基本的にはオフにします。

映画やRPG向けの画質重視モード活用法

Cyberpunk 2077のようなグラフィックが美しいRPGや、Netflixで映画を楽しむ場合は、FPSとは真逆のアプローチで設定を行います。目指すのは「没入感」と「リッチな色彩」です。

まず画像モードは「Standard」または「Movie」を選択し、色温度は「Warm(暖色)」や「User」設定で赤みを少し残した温かい色調にすると、映画的な雰囲気が増します。そして重要なのが「ガンマ(Gamma)」設定です。通常は「2.2」が標準ですが、部屋を暗くして映画を見るような場合は「2.4」に設定すると、黒がグッと沈み込み、深みのある映像になります。

また、モニターがHDRに対応している場合は、Windowsやゲーム機側でHDRをオンにしましょう。JAPANNEXTのHDR対応モデルは、太陽の光やネオンの輝きをリアルに表現してくれます。ただし、デスクトップ作業(Web閲覧やExcelなど)でHDRをオンにしたままだと、文字が滲んだり色が不自然になったりすることがあるため、コンテンツを楽しむ時だけオンにする(Win+Alt+Bのショートカットが便利です)のが賢い使い方です。

JAPANNEXTモニター設定のおすすめ総括

ここまで、JAPANNEXTモニター設定のおすすめ手順や、トラブル解決法について解説してきました。正直なところ、国内大手メーカー製モニターに比べると、JAPANNEXTは「箱から出してすぐ完璧!」とはいかない部分があります。メニューは複雑ですし、用語も専門的で分かりにくいかもしれません。

しかし、今回ご紹介したように「RGBレンジを合わせる」「輝度を適正にする」「用途に合わせてオーバードライブや色設定を微調整する」というステップを踏むことで、その画質は見違えるほど向上します。コストを抑えつつ高性能なパネルを手に入れ、自分の手で設定を追い込んで自分好みの画作りをする。これこそが、JAPANNEXTモニターを使う醍醐味と言えるのではないでしょうか。

ぜひ、このガイドを参考に設定を見直し、あなたのデスク環境をより快適なものにアップデートしてください。

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