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無印にドリップコーヒースタンドはない?代用やニトリ等を徹底調査

無印良品のあのシンプルで洗練されたデザインでコーヒー器具を統一したいと考える方は非常に多いはずです。私も自宅のインテリアを無印で揃えている一人として、無印のドリップコーヒースタンドがあれば完璧なのにと店舗やネットストアを探し回った経験があります。しかしどれだけ探しても見つからず、どうやって美味しいコーヒーを淹れる環境を整えればいいのか悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。実は無印良品には現在専用のスタンド製品が存在しないため、アクリル仕切りスタンドで代用するかニトリや100均のアイテムを活用するなど自分なりの工夫が必要になります。

  • 無印良品に専用スタンドが販売されていない理由と背景
  • アクリル仕切りスタンドなど無印アイテムを使った代用アイデア
  • ニトリやケユカなど無印好きにおすすめしたい他社製品
  • 100均アイテムを活用した自作やDIYにおける重要な注意点

無印のドリップコーヒースタンドはある?代用のアイデア

結論から言ってしまうと、無印良品のラインナップに「ドリップスタンド」という名称の専用商品は存在しません。「あれだけ色々な商品があるのになぜ?」と不思議に思いますよね。ここでは、なぜ専用品がないのかという背景と、それでも無印のアイテムを使ってなんとかスタンドを実現したいという方向けの代用アイデアを、私の実体験やリサーチをもとにご紹介します。

無印良品に専用スタンドがない理由

無印良品のコーヒー関連グッズコーナーに行くと、コーヒー豆はもちろん、ペーパーフィルターや磁器製のドリッパー、ステンレスのドリッパーなどは販売されています。それなのに、なぜスタンドだけがないのでしょうか。

私が実際に無印のドリッパー製品を使っていて感じるのは、「そもそもスタンドを必要としない設計になっている」という点です。

  • 磁器ベージュドリッパー: 底面が平らでマグカップやサーバーに直接乗せて安定するように作られています。
  • ステンレスドリッパー: ワイヤー自体がカップの縁に引っかかる構造になっており、これ単体で完結します。

つまり、無印良品の製品開発におけるミニマリズムの思想として、「道具の数を減らす」「シンプルに直接乗せて使う」ことが前提になっているのだと考えられます。「ない」のではなく「必要ない」というデザイン哲学なのかもしれませんね。とはいえ、私たちユーザーとしては、抽出量を確認したり、ドリップの所作を楽しんだりするために「スタンドが欲しい」と感じてしまうのも事実です。

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文房具のアクリル仕切りスタンドで代用

そこで、無印好きの間で有名な「裏技」として知られているのが、文房具コーナーにある「アクリル仕切りスタンド」を流用する方法です。

本来は本やノートを立てて整理するためのアイテムですが、これを横に倒して「コの字」型に置くことで、即席のドリップスタンドに変身させることができます。この方法の最大の魅力は、なんといってもその見た目でしょう。無印良品のアクリル素材特有の透明感は、コーヒーを抽出する様子をクリアに見せてくれますし、キッチンに置いても圧迫感がありません。

「無印の製品で統一したい」という美学をお持ちの方にとっては、これが最も有力な代用候補になるかと思います。

ステンレスワイヤーラックも代用可能

もう一つの無印アイテムを使った代用案として、お風呂場やキッチン用品の「ステンレスワイヤーラック」や石鹸置きなどを活用する方法もあります。

ステンレス製なので、アクリルに比べて熱に強いというメリットがあります。ドリッパーから落ちてくる熱湯が多少かかっても変形する心配はありません。ただし、本来ドリッパーを置くために設計された格子幅ではないため、使っているドリッパーが安定して乗るかどうかは、かなりシビアなサイズ確認が必要です。

店舗で実物を見る際は、ドリッパーの底面のサイズを測ってから行くと失敗が少ないですよ。

100均のダイソーやセリアでの自作案

「とりあえずコストをかけずにスタンドを使ってみたい」という場合は、100均(ダイソーやセリア)のアイテムに目を向けてみましょう。

ここで注目すべきは、園芸コーナーにある「花台(フラワースタンド)」です。木製やアイアン製の小さな花台の中には、コーヒードリッパーを乗せるのに驚くほど丁度いいサイズのものが存在します。また、木材とアイアンバーを組み合わせて自作(DIY)する方も多いですね。

110円〜300円程度で手に入るため、お試しで導入するには最適です。ただし、専用品ではないため、サーバーの高さが合うかどうかの確認は必須です。

おしゃれなスタンドをDIYする注意点

ここまで代用や自作のアイデアを紹介してきましたが、これらを実践する際には必ず知っておいていただきたい注意点があります。特に安全性に関しては慎重になる必要があります。

  • アクリルの耐熱温度: アクリル素材は一般的に70℃〜90℃程度で変形する恐れがあります。熱々のドリッパーが直接触れる部分や、熱湯がかかる状況での長期間の使用にはリスクが伴います。
  • 安定性: 代用品はドリッパーを固定する溝がありません。お湯を注いでいる最中にグラついて倒れると、熱湯による火傷の原因になり大変危険です。
  • 衛生面: 花台などは食品用に加工されていない場合があります。塗料や素材が口に入るものに適しているか確認しましょう。

これらのDIYや代用は、あくまで自己責任のもとで楽しむ範囲にとどめ、不安な方はやはり専用の製品を検討することをおすすめします。

無印のドリップコーヒースタンド代わりになるおすすめ品

無印良品の純正品にこだわりすぎて、使いにくい代用品で我慢するのは少しもったいないかもしれません。実は、他社製品の中にも「無印良品の雰囲気にぴったり合う」シンプルで機能的なスタンドはたくさんあります。「無印っぽい」あるいは「無印以上に便利」な選択肢をいくつかピックアップしてみました。

ニトリのスタンドは安くて機能的

「お、ねだん以上。」でおなじみのニトリは、無印良品の強力なライバルですが、ドリップスタンドに関してはニトリに軍配が上がるかもしれません。ニトリでは過去に木製のドリップスタンドなどが販売されており、シンプルでナチュラルなデザインが特徴です。

価格も2,000円〜3,000円前後と手頃なものが多く、無印良品の家具とも相性が良い「木の温かみ」を取り入れたい方には最適です。機能的にも専用設計されているため、安定感は代用品の比ではありません。

ケユカのセットは無印好きに最適

私が個人的に「これは無印ユーザーへの正解なんじゃないか?」と感じているのが、KEYUCA(ケユカ)の製品です。

特に「Cezan コーヒーカラフェセット」などに付属しているスタンドは注目です。デザインは無印のアクリルスタンドのような透明感がありながら、素材にはポリカーボネートが使用されています。ポリカーボネートはアクリルよりも耐衝撃性が高く、耐熱温度も120℃前後と非常に強いため、コーヒー抽出にはうってつけの素材です。

比較項目 無印アクリル代用 KEYUCAスタンド
素材 アクリル (PMMA) ポリカーボネート (PC)
耐熱性 △ (熱に弱い) ◎ (熱湯OK)
見た目 透明・シンプル 透明・シンプル

「無印のような透明なデザインがいいけど、安全性も捨てられない」という方には、ケユカが最もおすすめできる選択肢です。

スタンド不要のステンレスドリッパー

ここで視点を変えて、「そもそもスタンドを使わずに、もっと美味しく淹れられるドリッパーに変える」という選択肢もあります。

無印のステンレスドリッパーも優秀ですが、他社製の高品質なワイヤードリッパー(例えばケユカの製品など)は、ペーパーフィルターとの間に適度な空間ができるよう計算されています。これにより、抽出時のガスがスムーズに抜け、雑味のないクリアなコーヒーを淹れることができます。

「スタンドが欲しい理由は、美味しいコーヒーを淹れたいから」という目的であれば、器具自体を見直すのも一つの賢い方法です。これなら場所も取らず、無印らしいミニマルな生活を維持できます。

ハリオの木製スタンドは本格派向け

もし予算に余裕があり、「コーヒーを趣味として本格的に楽しみたい」と考えているなら、HARIO(ハリオ)のスタンドを検討してみてはいかがでしょうか。

特にオリーブウッドを使用したスタンドセットなどは、置くだけでキッチンがカフェのような空間になります。価格は1万円を超えるものもありますが、天然木と耐熱ガラスの組み合わせは高級感があり、所有する喜びを満たしてくれます。

無印良品のシンプルな空間に、一つだけこだわりの道具があるというのも、非常に洗練された印象を与えますよ。

ドリップバッグ用とドリッパー用の違い

最後に、検索や買い物をする際に意外と陥りやすい「罠」についてお伝えしておきます。それは、「ドリップバッグ用スタンド」と「ドリッパースタンド」の混同です。

100均や雑貨店で「コーヒースタンド」として売られているものの中には、1杯使い切りの「ドリップバッグ」をカップから浮かせて淹れるための小さな補助器具が含まれています。これらは、今回話題にしているような「磁器やステンレスのドリッパーを乗せる台」としては使えません。

ネットショッピングで「コーヒースタンド」と検索すると両方が混ざって表示されることが多いです。購入前には必ずサイズと用途を確認するようにしてください。

無印のドリップコーヒースタンド代替案のまとめ

今回は、「無印 ドリップコーヒー スタンド」を探している方に向けて、現状の解説と具体的な解決策をご紹介しました。無印良品に純正のスタンドはありませんが、私たちのニーズに合わせた選択肢は意外と豊富にあります。

  • 無印の美学を貫くなら: アクリル仕切りスタンドの代用(※耐熱・安定性に注意)
  • 安全かつ透明感を求めるなら: ケユカのポリカーボネート製スタンド
  • コスパとナチュラルさを求めるなら: ニトリの木製スタンドや100均のDIY
  • 本格的な趣味にするなら: ハリオなどの専門メーカー品

大切なのは、あなたがコーヒータイムに何を求めているかです。見た目の統一感なのか、手軽さなのか、それとも味へのこだわりなのか。ぜひ、あなたのスタイルに合った「スタンド」を見つけて、素敵なコーヒーライフを楽しんでくださいね。

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